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“極道”振り込め詐欺相次ぐ 「スーツ汚れた。クリーニング代払え」(産経新聞)

 ■組員役も登場 

 「汚れたスーツのクリーニング代を振り込め」などと暴力団組員役が脅す新手の振り込め詐欺が大阪府内で相次いでいることが4日、分かった。暴力団が登場するこれまでの振り込め詐欺は、親族を装い「組員とのトラブルに巻き込まれた」と泣きつくなど間接的に登場し解決金を振り込ませる手口がほとんどだったが、今回は直接登場している。親族などを装う手口が知れ渡り、詐欺が難しくなったため、暴力団への恐怖心を利用し、“成功率”をあげようとしているようだ。

 “極道”振り込め詐欺の相談が府警や府暴力追放推進センターに寄せられるようになったのは昨年11月から。今年1月には府内の企業2社に、「おれはヤクザだ。おまえの会社の車がジュースの缶を踏み、液体がスーツにかかった。クリーニング代を振り込め」と電話があり、口座番号を指定し、7万円余りを要求してきたという。ほかに数件同じような相談があるという。

 脅された企業は建設業や食品卸業などだが、営業車に企業名と電話番号を明記していた点が共通。「不審車につけられた気がする」という担当者もおり、グループが営業車をつけ回し、恐喝対象を物色した可能性もある。

 これまで暴力団が登場する振り込め詐欺では、親族を装って「ヤクザの車に追突してしまった。解決金を振り込んでほしい」などと電話し、多額の現金を振り込ませるのが大半。ところが、今回のケースは、暴力団役が直接登場し、要求額も比較的少額だった。

 背景には、振り込め詐欺の手口が一般に知れ渡り、被害が激減していることと、暴力団への変わらぬ恐怖感がある。大阪府警によると、府内の振り込め詐欺認知件数は平成20年は724件(被害額7億7691万円)だったが、21年には331件(同3億4407万円)と激減している。一方、同センターが21年にまとめた府民意識調査では、暴力団のイメージ(複数回答)として「なんとなく怖い、とにかく恐ろしい」が63・4%、「何をされるかわからない」が52・2%となっている。

 実行グループは暴力団役を直接登場させ、被害者の恐怖感を利用し冷静になるすきを与えず、要求額も低く抑えて振り込みやすいようにしているとみられる。

 府警は「本物の組員が市民に直接クリーニング代などを要求するとは考えにくいが、不審な電話があれば、すぐに相談してほしい」としている。

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