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<野島埼灯台>水銀漏れでピンチ 夏の観光シーズン目前、一般見学中止(毎日新聞)

 房総で人気の観光スポットがピンチ--。南房総市の野島埼(のじまざき)灯台で、灯火の光源とレンズを回転させる装置から水銀が漏れていたことが10日分かった。銀色の液体が床にこぼれているのを見学者が先月30日に発見し、灯台を管理する千葉海上保安部が水銀の飛散を確認した。有毒だが、見学者への被害は確認されていないという。安全確保と原因究明のため同31日から一般見学を中止し、再開は8月ごろとなりそうだ。【米川康】

 灯火の回転装置は、遠くへ投光するための重さ約1トンのレンズと光源を比重の大きな水銀の中に浮かべている構造で、モーターの小さな力でスムーズに回る。横浜市の第3管区海上保安本部などによると、装置の容器(水銀槽)には約220キロの無機水銀が入っているが、漏出量はごくわずかだという。水銀槽は100年以上前から使用されており、回転装置を分解して原因を調べるとともに、レンズの回転ムラや角度のずれを取り除く作業を進めている。

 同保安本部は「無機水銀は有機水銀より毒性が低い。危険なため、7月下旬まで一般見学を中止することにした」と説明している。

 ◇起源は江戸時代

 野島埼灯台は、徳川幕府が1866(慶応2)年に西欧列強と結んだ条約により建設された全国八つの灯台の一つ。房総半島の最南端にあり、フランス人技師により設計された高さ約29メートルの白い八角形の洋式灯台で、「日本の灯台50選」にも選ばれている。一帯は南房総国定公園に指定され、雄大な太平洋が望める人気の観光名所。

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